オンラインショッピング・電子契約・ネットバンキング——これらの安全性を支えているのがデジタル署名(でじたるしょめい)と公開鍵暗号(こうかいかぎあんごう)の仕組みです。
共通テスト情報Iでも「公開鍵暗号方式・デジタル署名の仕組み」は頻出テーマです。概念を正しく図解で理解しておきましょう。
この記事で学べること:
- 共通鍵暗号と公開鍵暗号の違い
- デジタル署名でなりすましを防ぐ仕組み
- 実生活(ネットショッピング・電子証明書)との接続
本記事は、株式会社数強塾代表・藤原進之介が監修しています。
暗号の基礎——共通鍵と公開鍵
共通鍵暗号(対称鍵暗号)
送受信者が同じ鍵で暗号化・復号します。速いが「鍵の受け渡し問題」があります。送る前に安全に鍵を共有しなければなりません。
公開鍵暗号(非対称鍵暗号)
公開鍵(こうかいかぎ):誰でも見られる鍵。暗号化に使う。
秘密鍵(ひみつかぎ):本人だけが持つ鍵。復号に使う。
BさんにメッセージをAが送るとき:Bの公開鍵で暗号化 → Bの秘密鍵でのみ復号できる。第三者は復号できません。
デジタル署名の仕組み
デジタル署名は「なりすまし防止」と「改ざん検知」を目的とします。
署名の作成:送信者Aが秘密鍵で署名を作成する
署名の検証:受信者BがAの公開鍵で署名を検証し、確かにAが送ったと確認する
ポイントは「秘密鍵を持つのは本人だけ」なので、その秘密鍵で作った署名は本人しか作れない、という点です。
【デジタル署名のフロー】
① Aはメッセージのハッシュ値を計算する
② そのハッシュ値をAの秘密鍵で暗号化 → これがデジタル署名
③ Bはメッセージ+署名を受信する
④ BはAの公開鍵で署名を復号 → ハッシュ値1を得る
⑤ BはメッセージからハッシュH値2を自分で計算する
⑥ 1と2が一致 → 送信者はAで、改ざんもないと確認できる
※ ハッシュ関数とは、データを固定長の「指紋」に変換する関数です。
よくある誤解——「公開鍵で暗号化したものを同じ公開鍵で復号できる」は間違い
公開鍵で暗号化したものは秘密鍵でしか復号できません。逆に秘密鍵で署名したものは公開鍵でしか検証できません。この非対称性が安全性の核心です。
数学・情報Iとの接続
公開鍵暗号の数学的基礎は「素因数分解の困難さ」(RSA暗号)や「離散対数問題」です。高校数学の素数・因数分解の知識が土台になっています。
共通テスト情報Iでは、暗号の「仕組み」と「用途」が問われます。数式の計算より「どの鍵を何に使うか」の理解が重要です。
実生活でのデジタル署名の使われ方
- HTTPS(ウェブサイトの鍵マーク):サーバーの正当性をデジタル証明書で確認
- 電子契約:電子署名法に基づき法的効力を持つ
- マイナンバーカード:ICチップに電子証明書が格納されている
まとめ
- 公開鍵暗号は2種類の鍵のペア——公開鍵(暗号化)と秘密鍵(復号)
- デジタル署名は「秘密鍵で署名→公開鍵で検証」——なりすましと改ざんを防ぐ
- ハッシュ関数・素数・因数分解が数学的基礎
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免責事項
本記事は教育目的の情報です。運営:株式会社数強塾 / 監修:藤原進之介

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